最近見た映画12本の感想まとめ

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最近見た映画

インサイドヘッド
アデライン,100年の恋
ヴェルサイユの宮廷庭師
ALOHA
エイプリルフールズ
シンデレラ
博士と彼女のセオリー
アニー
あと1センチの恋
キンキーブーツ
イントゥザウッズ
ベイマックス

の感想めも

◯インサイドヘッド
機内で見た。
きっとたくさん研究して作り込まれているんだろうな、感情の互いに左右する関係がわかりやすく描かれていた。
上手くできているな、と思いつつ、大人が見たら面白いけど、子供目線ではどうなのかなあと。正直「悲しみの感情も大事だから抑え込まないようにしましょうね」という説教くさい映画に見えてしまって個人的にディズニー映画としては好みでなかった。そういうテーマはもっと婉曲的に伝えてほしい。
イマジナリーフレンドが消えていく過程にはうるっときた。
エンドロールで流れていた、主人公以外の頭の中の方が面白くて見たかったな。収拾つかなくなりそうだけど。
最近自分の中でピクサー>ディズニーの傾向だったけど、今回は完全にベイマックスの勝利という感じ。
あと邦題は原題と同じくインサイドアウトの方が良かったのではないかなー。


◯アデライン,100年の恋
こちらも機内で。
しばらくゴシップガールにハマっていたので完全にブレイク・ライブリー目当てです、はい。
まあ結論から言えばブレイク・ライブリーが目当てなら耐えられるかなという感じの映画だった。
2時間、美しい彼女がいろんな時代で美しい衣装を着ているところを堪能できる。
ストーリーは「大人のおとぎ話」と謳っているけど、なかなかにご都合主義でチープ。あと元恋人の息子と恋に落ちるというのが倫理的に良いのかよーとか気になってしまった。
まあ、美しかったです。


ヴェルサイユの宮廷庭師
これも気になってたのを機内で。
英語を喋る人たちがヴェルサイユ宮殿にいるの、違和感あるなあ…とか野暮なことを言ってはいけない
ケイト・ウィンスレットが演じる庭師役がさすが深みがあって、トラウマが明かされていく場面は泣かされた。
泥臭い過程をずっと見ているので、ラストで公開される完成した庭園の美しさがぐっとくる。
庭師があんなに王族と会話することってあるのか…?とか野暮なことは言ってはいけない
映像も綺麗だった。


◯ALOHA
これも機内で。
ハワイの風景がきれい。アメリカ人はハワイ大好きだね。これに尽きる。
しかしストーリーが意味がわからないしキャラ設定もめちゃくちゃ、台詞も面白くなーい。
ブラッドリー・クーパーに過去に影があるがユーモアも持っているセクシーな男を演らせたいのはわかる。
でも元カノとか設定盛り込みすぎだなあ。どこに集中したら良いかわからない映画だった。


◯エイプリルフールズ
こちらも機内。大好きな古沢脚本。
登場人物が多く話が二転三転するもののしっかり全ての伏線を回収しオチをつけていくのはお見事。
ただ宣伝で「全員が嘘つき」と言ってしまっているのもあり、オチは割と見えている。どのどんでん返しにもそこまで驚くことはなかった。でもそれが気にならないくらい人間ドラマが濃くて、じんわり泣かされてしまうところもあり。
なにせ俳優陣がめちゃくちゃ良い。豪華!
特に戸田恵梨香、こんなに良い女優さんだったっけ?と驚くくらい演技が良かった。そして常に同じ空間にいる菜々緒さん、何故このメンバーの中にキャスティングされたんだ…というくらい台詞が棒読みで見るに耐えなかった。がんばれー。
よくまとまっていて、私が求めている邦画エンタメってこういうやつ!という感じ。


◯シンデレラ
機内で見たのでFROZEN外伝は見られず。
評判通り映像がとにかく美しい。ケイト様の継母が美しく、悲哀を感じさせつつも決して「悪役」からは出ない演技で素晴らしかった!
最近の、悪役にも事情があるんだよエピソードを膨らませすぎてただの良い人になってる実写版は飽き飽きしていたのだ。個人的にディズニーのヴィランズは笑えるくらい悪役でいい。
見た目がぐっと若くなったフェアリーゴッドマザーはコミカルで可愛くて良い感じ。ヘレナが普通のメイクでまともな役をしている…という驚き。(魔女だけど)
脚本の方は、元アニメに比べたら確かに王子との出会い(相手が王子だとわかった状態で恋に落ちるかどうかというのは重要だよね笑)など、シンデレラにも自我があるのだと強調されていた。
けど、最終的には王子に見初められて玉の輿に乗ることが幸せな結末になっているあたり、そりゃ話の筋的に仕方ないのだけど、「新しいディズニーのヒロイン像」と謳うには価値観が古いんじゃないかなあとは思った。美女と野獣とか、その後のディズニー作品でそこらへんは既に覆してるからね。
眼福な映画だった。


博士と彼女のセオリー
こちらも機内。
不勉強でホーキング博士については全くの無知だったのだけど、とにかくレミでマリウス役の解釈がとんでもなく素敵だったエディ・レッドメインの主演作を見たくてずっと公開を楽しみにしていた。そのくせ劇場公開に行けなかったのだけど。
エディはアカデミー主演男優賞が納得の圧巻の演技で、特に身体が動かなくなってからの目の演技が素晴らしかった。きれいな瞳をしているんだよなあ。こちらは完全に期待通りという感じ。
期待より遥かに良かったのが妻役のフェリシティ・ジョーンズで、エディより泣かされてしまったかもしれない。
キラキラとしたお嬢さんから、家庭を守る強い女性に、そして愛が全てを解決できるわけでないと気付き倦んでいく母親に、という変化が素晴らしい。
ある意味ずっと変わらないホーキング博士の側で彼を支えていく苦労が彼女を変えていくのだけど、その変化も決して嫌なものではないんだな。
今も生きている当人達への配慮もあるだろうけれど、あの結末でも、見ている側にそうするしかなかったんだなあと思わせる説得力がある。
一番ラストの時が巻き戻る演出がとても好みだった。宇宙ははじまりに戻る。


◯アニー
こちらも機内。
CMを見ておそらく私は地雷だろうな…と思って敬遠していたのだけど、やはり地雷だった…。
アニーという作品そのものは結構好きで、過去の映画版はとても良かったのだけど、現代版というやつが駄目だった…。あとアレンジし過ぎてもはや原曲はどこへ?という感じだったのも。
あれこれ設定を変えることでストーリーの本筋の良さが消えてしまっているし、孤児院長のキャラを良い人にしてしまったことで色々と無理があるような気がしてならなかった。
役者陣はいいしお金はかかっているし、同じテーマでアニーでない映画だったら良かったのに…とすら思った。
舞台でも映画でも、クラシックな作品を現代ナイズするにあたってSNSをたくさん出してくる演出が苦手なんだなあ…。ただのツールなのに必要以上にキャラクターの一部にされているような気がして。


◯あと1センチの恋
これも機内で。明るいラブコメ物を挟みたくて見てみた。
見ながらずっと既視感があったのだけど、23YEARSと構成が似ている。
結構重い設定の割に、本人がとても前向きに生きていたり、娘がとても良い子だったり、ハッピーエンドへの持って行き方も爽やかで良かった。
何気なく見て当たりだった1本。


◯キンキーブーツ
BWで観劇することになったのでDVDを借りて見た。
舞台版を観ること前提で見たので、ここはこういう場面転換をするだろうなーとかここはバラード1曲入れるかなとか想像しながら見ていた(笑)
イギリス映画~~という空気がとても好み。ハリウッドで作ればもっと派手にもできそうなストーリーだけど、あくまでひとつの工場の再生話に収めているあたり、良い。
実話では工場は閉鎖しちゃうんだね。私は希望のある映画ラストが好きだ。


◯イントゥザウッズ
ディズニーへのアンチテーゼともいえるような舞台作品をディズニーが映画化ってどんな皮肉だよ…と思いつつやっぱり気になって映画館に行ってしまった。
思っていた以上に舞台に忠実、しっかり最初から最後まで映像にしているんだなと。原作愛を感じた。
森の映像はリアルで恐ろしくて良かったし、セットも衣装もお金がかかっていて見応えあるし、歌える人を揃えていて耳にも優しい。
森=守られていない外、危険だけど自由な世界。女や老人、子供といった弱者が外の世界に出て行くにあたって起こる恐怖や自立していく過程、という視点で見るとかなり社会的な作品なのだけど、「おとぎ話のその後」という売り方をしているとテーマがなかなか響かない。
ていうか、ディズニープリンセス映画のイメージを持った状態で「彼女達のその後」を見たくて映画館に行った人たちは詐欺だと思うのでは…。あんな人が死にまくる映画だって知らなかった人多いだろうし、宣伝の仕方がまずすぎたと思うんだけど…。


ベイマックス
映画館で見られなくてDVDを借りて見た。不覚…これは絶対に3Dで見ておきたかった。
脚本も設定もとても良い!テーマがわかりやすいのに新しいし面白いしちゃんとオチもある。大人も子供も楽しめるディズニー映画の真髄。
映画としての綺麗なまとまりでいえばFROZENよりも上だと思う。
街のビジュアルもすてき。サンフランシスコ×東京、聞いていた通り本当にサンフランシスコだし東京だった。見ていて、あ、ここ◯◯線だとわかるくらい忠実に東京。
あちこちに小ネタが散りばめられているのもスタッフの遊び心が感じられて楽しい。きっとじっくり探したら背景にも色々見つかるんだろうなあ。
ベイマックスのキャラデザも話し方もかわいい。パララララ~というの、夫婦間で流行った。
理系の主人公たちというのも新しいなあ。私はメカのことはわからないけど、ベイマックスを見た子ども達が「研究って楽しそう!」と思うことは間違いないと思う。そういうアニメって結構珍しい。
文句のつけようがない、大人になった今でもディズニーにこんなにわくわくさせてもらえるのか!と嬉しくなった映画だった。