大阪で遊ぶなら万博記念公園をおすすめするよ!

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大阪で育ち大阪を愛してやまない私ですが、東京の友人達に「大阪に旅行するんだけど、どこかおすすめある?」と相談されると「とりあえずユニバ(大阪民はUSJとは呼ばない)と…京都か神戸じゃない?」と答えてしまいがちでした。

そう、道頓堀のグリコも通天閣も大阪城も、敢えて府外の人に勧めるほどの場所ではない。他地方にも似たものはあるし、写真一枚撮ったら満足できてしまう。大阪の良さってそこらへんにめちゃくちゃ美味しくて安い居酒屋やビストロやコスパの良いスーパー銭湯が転がってるところであって、「観光」したいならどう考えても京都か神戸の方が魅力的なスポットがたくさんあるのですよ。

(余談だけど他地方の友人に「彼氏と大阪旅行中に通天閣に行ったら周りに何もないし景色もよくなくて、なんで候補に入れたんだと言われ喧嘩になった」と言われて、いやほんとすまん…という気持ちになったことがあるよ…。)

だが!しかし!私は声を大にして言いたい、大阪にもおすすめできるオンリーワンのスポットがあると!!カップルでも友達とでも一人旅でも子連れ家族でも、インドア派でもアウトドア派でも楽しめるスポットそれが万博記念公園!!

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ご存知、1970年に万博が開催された跡地が広大な公園になっているのです。みんな知ってるこいつ、太陽の塔がいるところです。大阪北部育ちにとっては正直通天閣よりよほど馴染みがある塔なんだけども、、あと最近は全国的に20世紀少年でモチーフとなっていたイメージが強いかもしれない。

20世紀少年 -第1章- 終わりの始まり

20世紀少年 -第1章- 終わりの始まり

  • 発売日: 2017/05/24
  • メディア: Prime Video
 

先日、数年ぶりに遊びに行って「やっぱりめちゃくちゃ良い場所だな…みんな行ってみて欲しいな…」と思ったのでした。

広大な森やお花がいっぱいの自然文化園、お花見ができる梅園や桜、ボートに乗れる池、日本庭園、お子様が遊べる遊具、現代アートが並ぶ公園…などなど自然と触れ合ったり撮影目的でも楽しい場所なのはもちろん、万博は文化的な面での魅力がとにかく強いのですよ。

太陽の塔の内部を見学できるよ

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1970年の万博で公開されて以来、約50年間封鎖されていた太陽の塔の内部が修復され、2018年から見学できるようになりました。チケットは完全予約制で、公式サイトから買えます。当日券もあるけど前売りの方が確実。

万博以後に生まれた自分からすると「そもそもあの塔って中に入れたの!?」という感じなのだけど、実際に万博に行っていた親世代や岡本太郎ファンからすると胸熱なようで、しばらく全く予約が取れなかった。最近は一週間前くらいなら普通に予約できます。

taiyounotou-expo70.jp

オフィシャルサイトでざっくり当時の様子とか岡本太郎がデザインを引き受けた経緯とか読んでおくとさらに面白いかと。

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これは走り書きのデザイン。岡本太郎が万博のテーマ展示プロデューサーを引き受けてから構想を練ってデザインして完成するまでに2年かかっていないと書かれていて、当時の日本の勢いを感じた…今は絶対にそんなことできなくないですか。

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こちらは地下にある「第4の顔」。

「太陽の塔」は、頂部の「黄金の顔」、正面の「太陽の顔」、背面の「黒い太陽」の3つの顔を持っていますが、
博覧会当時テーマ館の地下展示には「地底の太陽」といわれる顔も展示されていました。

この地底の太陽、オリジナルは現在も行方不明らしい。とかそういうドラマまで含めてめちゃくちゃ面白い。

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こちらは撮影可能な「生命の樹」の一番下の部分。この空間に入った瞬間、本当に「うわー…」しか声が出なかった。中で流れている音楽も1970年の当時のものだそうで、その壮大さに圧倒される。

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横の階段を登って、解説を受けながら上がって行きます。微生物や深海魚から恐竜、ヒトに至るまでの生命の歴史。岡本太郎の中で万博は「人間の技術の進歩」ではなく「生命への讃歌」だったんだなあ。展示がとにかく面白くて、当時の万博側と岡本太郎がバチバチだったエピソードやこの生命の樹に込められたメッセージに感動するんだけど、終始「1970年当時に行けた人が羨ましいなあ」と思っていた。展示を見ると今復元されているのはほんの一部だ、ということがよくわかるので。。

しかし中に入れたことはとても良い経験でした。また来たいし、太陽の塔に馴染みのある友人たちには「行った方がいい!」と勧めまくっています。

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ドリカムの例の歌(笑)

太陽の塔ガチャガチャもじわじわくる。

国立民族学博物館(みんぱく)が楽しすぎる

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私が日本で一番好きな博物館、みんぱく。民族学・文化人類学の研究を行いつつそのコレクションを一般公開している施設です。

先述した岡本太郎との関わりも深く、万博で太陽の塔の地下に「人類の根源」を示す空間を作る際(もうこのテーマがめっちゃ見たい)「力あるものを集めたい」という岡本太郎の意向で世界中から儀式や祭礼で使う仮面や神像を集め、万博後にその収集物2500点を引き継いで作ったのがこちらの博物館だそうで。もうこのエピソードからやっぱり万博当時の展示が見たい!という気持ちになるよね…。

とにかくみんぱくは世界中の生活雑貨や衣装、祭祀道具などなどが開設とともに展示されている、文化人類学や民族学、世界の伝説や伝承文化、宗教などが好きな人にはたまらない施設なのですよ。

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一つ一つにしっかり解説が書いてあるし、ビデオ上映があったり、実際に楽器に触ったり衣装を身につけられるコーナーもあって、とにかくじっくり見ていたら1日あっても時間が足りない。

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世界中のギター(打楽器とかもある)を集めているところでは普通に現代に近いCDも展示されていて、今に繋がっている文化を感じることができるし

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アジアのイスラム化についての展示では各地のイスラム教徒の衣装の違い(これ、旅先でいつも気になってたんだよねえ。頭を隠す布の巻き方が色々あるから)や、日本で暮らすイスラムの子どもたちへの対応実例が紹介されていたり。

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これは世界中の言葉で発行された「星の王子さま」もちろん手にとって読める。

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言語学コーナーにあったこのゲーム面白かった!語順を並び替えると、その語順の言語が世界にいくつあるか出てきて、選ぶと実際に発音も聞ける。これだけでもずっと遊べるな…。

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これは子ども用の椅子なのだけど、あちこちに置いてあるベンチも一つずつ謂れがありそうな形をしていて、どこの国のものなんだろう?と想像できるのが楽しい。

周りの子どもがずっと「これはなあに?これは何に使うの?●●ってどこ?」と一緒にいる親を質問責めにしていて、親御さんが四苦八苦しながらしっかり伝えようとしているのが微笑ましかった。

私も運よくこの施設に子どもの頃から通っていたのだけど、勉強感がなく普通に子どもが遊べる空間で、かつ自然と「世界にはこんなに違う文化の人がたくさんいるんだな」と肌で学べるの、素晴らしいことだと思う。

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ウズベキスタンで見かけたウズベクおじさんを展示で見て「みんぱくは、実際にその国に行ってその文化を見てみたい、と思うようになったきっかけのひとつかもなあ」と思ったりしました。

↑この日ぐっときたものツリー。色々な見方から楽しめて、本当に1日いても飽きない!!

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ミュージアムショップも良いんですよ。これは各国の言葉の挨拶スタンプ。超マイナーな言語もあって、大阪外大の友達が買ってたな。

私の友人はこういうのが好きそうな人が多いのですが、旅行好きや、文化や物語が好きな人は絶対楽しめる施設だと思う。し、ここまでの規模の施設はなかなか余所にはないのでとってもおすすめ。特別展も面白いのやってます。

ついでに安くて便利

万博公園、公園部分だけなら大人260円・中学生まで80円。民族学博物館に入る場合は公園入園料込みで大人580円・大学生250円・高校生以下はなんと無料。

どういう値段設定なんだ?????一人1000円は普通に取っていいと思うんだけど…研究施設だからってこと??資料館はチケットなしで読めたりするし、気前が良すぎる。大変ありがたいしもし自分が近所に住む学生だったらずっと入り浸ってるわ〜と思うのだけど、資金不足で閉館とかしないようにだけお願いします…。

アクセスは「万博記念公園前」駅からすぐ。モノレールなら空港から一本だよ〜。

そして公園にほぼ隣接して「エキスポシティ」という大型ショッピングモール(映画館とかららぽーとが入ってる)もできたので、食事場所やちょっと買い物したい時にも困らないです。ちなみに昔はエキスポランドという遊園地があり学生時代の思い出があるので私はいつもエモエモになる。

公園でピクニックや撮影を楽しむもよし、お子さんがいるなら遊具で遊ばせるもよし、中の文化施設を堪能するもよし。「大阪旅行で何しようかな」と迷ったら、万博記念公園にぜひ遊びに行ってみてね!!!

www.expo70-park.jp

 

これ読むつもり

太陽の塔ガイド (小学館クリエイティブビジュアル)

太陽の塔ガイド (小学館クリエイティブビジュアル)

  • 作者:平野 暁臣
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2018/04/03
  • メディア: 単行本