縁あってチケットをお譲り頂き、ノートルダムの鐘を観てきた。
10年以上前から四季の会会員で、実は今も継続はしているのだけど、前に観た四季作品が何だったか思い出せ無いくらい久しぶりだ。アラジンも結局チケット取れないな〜と言っているうちにNYで観てしまい…。大阪のLKも行ってないし、本当、前に観たのいつだろう?!
劇団四季を観なくなったのは生オケが無くなったあたりからで、大好きだった方々が退団されてしまい、京都劇場がなくなり、大阪のロングラン作品が交代し、あと単純に四季レパートリーは全作品観てしまったので遠征するほど観たいものもなく…という状態だったからで、別に四季アンチとかいうわけではないです。あしからず。最近の方針は本当にどうかと思っているけど。アンチではない。
とにかくそれぐらい四季から離れて久しいんだけど、ノートルダムは開幕からいつか観たいな〜と思っていた。なぜかというと、映画のノートルダムがめちゃくちゃ好きだからです。好きすぎて学生時代にクラス劇の演目に推薦して脚本演出やったくらい好きです。
曲と美術とパリの街が美しく、お姫様も王子様も出てこない、主人公の容姿が醜い設定、悪役は悪魔や魔女でなくただのセクハラ親父というディズニーでも異色のこの作品、日本語吹き替えキャストが全編四季なんですよね。歌手を起用することすら珍しいのに、なんという本気キャスト。当時の四季のベストメンバーが歌っていて、とても耳福なのだ。ということで四季劇場では昔からノートルダムの鐘のサウンドトラックは販売されていて、ソング&ダンスでも定期的にノートルダムの楽曲は歌われていて、「ここまで四季にとって大事にされている演目なのに舞台版はないんだよな」と思っていたので、輸入が決まったときはとても嬉しかったし、同時に、どう考えても最近のLMやアラジンのような客寄せになる演目じゃないのに思い切ったな、と驚いた。(きっと他作品のバーターなんだろうな…と勝手に思っているけど)
前置きが長くなったけど感想ツイまとめ。
【ノートルダムの鐘】曲のアレンジがどれもすごく良い。元からディズニーの中でも重厚な曲たちがゴスペル隊の合唱にすることで存在感を増してる。めっちゃ良い。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】最初からクロパンを出すのかなと思っていたら、狂言回しを全てガーゴイルに預けるとは!良い脚本だ〜〜
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】普通の人が出てきて赤子の布を巻き付けられてカジモドになる、カジモドが布を脱いで普通の人になる、あの「物語に与えられた役を演じて語っている」感、好きです。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】初っ端からフロロー目線なのもとても良い。私は生まれながらの純粋悪みたいな悪役が多いディズニーの中でフロローの俗物さが大好きなので、しっかり人間として描いてくれているのが嬉しい。でもここまで寄り添って描いているとなると、結末も変えてくるのかな。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
2幕まで観て。
【ノートルダムの鐘】2幕、ええええ。えええええ。意外すぎた。そこはディズニーでなく原作に忠実にしちゃったんだ…という…。攻めたな…。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】ディズニーだし普通に映画のようなラストにまとめると思っていたので本当にびっくりした。あと「これを見て何か感じてください」的なこと台詞として言う脚本が大嫌いなので最後の最後が残念だった…。まあ輸入なので四季に非はない。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】いろんな意味で四季らしくない作品だなーと思う。ディズニー契約縛りが無ければ東宝とかでやってる方がしっくりくる。最新作なのに派手なセットや映像を使っていないのはとても好みだった。あとちょっとアングラ演劇っぽい、台詞だけで繋げていく状況説明とか。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】ガーゴイルはじめ最初から最後まで状況が説明され続けているの、普段ならうるさいと感じてしまうけど、ディズニーミュージカルだと思うと珍しいことやるなあと新鮮に感じた。みんな主人公であって主人公でない、ノートルダム大聖堂を舞台にした群像劇なので合っている。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】あの最後の語りはきっとM!ラストの影を逃れてみたいな位置付けなんだろうけど、完全に蛇足だった。。そこまで説明して貰わなくていいよ!浸る余白が消えちゃう。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
この話を観てあなたが何か感じて変わってくれたらいいと思います、というメッセージ、作品の中では絶対言っちゃいけないやつだと思うんだよ。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
ガーゴイルや街の人々が延々と語る形式、2幕の佳境あたりからはさすがにくどく感じたかも。カジモドが衝動のままに動いているときに「カジモドは初めて衝動のままに動いた(例です)」みたいなことを言われると、う、うん、今すごい良い演技でそれを感じてたところだよ…!説明いらない!と思ってしまう。笑
【ノートルダムの鐘】というか、好きだからそう感じたのかもしれないけど、敢えて舞台版の主人公を定めるとしたらフロローなのでは…?と感じたな。あそこまでフロローに寄り添う脚本ならもうラスト変えちゃっても良かったのに…だめか…。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】いつものディズニー的演出だと最初からもっとフロローを悪に寄せて描くか、同情的に描いて最後は和解しそうなものなんだけど。そもそも罪と贖罪をテーマにしているから、個人の行動はそんなに関係ないんだろうな。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】面白い、かつ救いがないと思ったのは、舞台版のフロローは最後まで自分の中にある情動、欲の正体に気付くことは無かったんだということ。自分ならエスメラルダを救えると本気で信じている部分もあったということ。そこらへんが、宗教の話だなあと思う。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】弟への純粋な愛と、神への愛、エスメラルダへの欲は同時に存在してもおかしくないものなのに、自分の中の矛盾に耐えられなかった。もうちょっと正義感が強かったらジャベールみたいに自殺しそう。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】フロローはカジモドを完全に利用したい、奴隷にしたいと思ってたわけでなくて、心からそれが彼を救う手段であると思っていたし、息子のようだというのも嘘じゃなさそうだった。映画版はお前なんかゴミだ愛したことはないみたいな台詞があるのにそれもカットされてたし。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】と色々考えているとやっぱり人間側の主人公はフロローでは
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
私はとにかくフロローが好きなんだ!
【ノートルダムの鐘】ミサの場面、宗教に属していないエスメラルダだけが自分以外の者のために祈っている、というのも示唆的だ。そして神を信じていなくても美しく感じられ誰にとっても聖域になる大聖堂。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】エスメラルダが想像以上に強かったので、別にフィーバスとくっつかんでよくない?とは思った…全然必要としてないでしょ、いつの間に好き同士になったんだ。。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】本当にエスメラルダが清々しく強く芯が通っていた。むしろノートルダムドパリのエスメラルダの方が恋を必要としてる女性という感じがした。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】ノートルダムドパリのフィーバスが史上最強のクズなのでディズニー版のフィーバスは比較的マシだと思っていたけど、普通にダメな男ではあった…ていうかエスメラルダの周りにいる男みんなクズい…。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
エスメラルダがまじでいい女なのでフィーバスのどこにやられたのかさっぱりわからない。一緒に行きたい理由あるかな。
クロパンが映画より嫌なやつだったので(よりジプシーの王らしくはある)反動で良く見えているだけでは。。
【ノートルダムの鐘】四季らしくない作品を輸入したと感じたけど、とにかくコーラスが本当に美しくて作品を重厚なものにしていて、あれは一音落とす者は去れの四季ならではだなと。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
クワイアは別枠採用の方々もいるという話も聞きました。
別枠なんだ!!納得〜〜本業聖歌隊の方々なのかなあ…めちゃくちゃ聴きごたえあった
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
クワイア本当に重厚感があって良かった…作品の肝。
【ノートルダムの鐘】ノートルダムってキャラクターの話というより宗教の話だから、ディズニー映画は頑張ってあの形に収めたんだろうなあと思ってたけど、舞台版は作品本来の伝えたかったテーマを前面に出したものとして作り直したのかな、と感じた。メンケンの曲はそのままに別物に仕上げていた。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
【ノートルダムの鐘】広場とか奇跡御殿とか、ころころセット変えるんだろうなーと思っていたので意外だった。でもノートルダム大聖堂の骨組みが常に舞台にあることがあの作品の本質を表していてすごく良かった。
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
敢えていえばノートルダム大聖堂は外観も中のシャンデリアも他のステンドグラスもとてもとても美しいから、鐘のある屋根裏以外もどこかしらで見せて欲しかったり…
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
あの部屋はカジモドにとっての宇宙だから、そこで完結させるというのもわかる
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
私は登場人物でなく場所とか物とかが真の主役ですみたいな舞台好きなんですよね…
— 桜花 (@oukakreuz) 2017年3月4日
ラストにとにかく衝撃を受けた(そこは映画より原作準拠なのね…という)けど、もしかしたらこれがディズニーがこの作品を買ったときに本来やりたかったことなのかな、という気もしたな。
何を感じましたか?と語りかけられるのは本当に蛇足だと思ったけど、曲もアレンジも好みの作品でした。どれだけ大勢で高音を歌っても歌詞がはっきり聞き取れる、四季の安定感も実感した…また観に行こう。