グランドホテル/カルーセル輪舞曲

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おひさしぶりの東京宝塚劇場(東京に引っ越してからもなぜか宝塚はムラで観ていることの方が多い)
今回は新しい試みで、たまに集まってごはんを食べながらミュージカルを語る会をやっている仲良しフォロワーさん5名での観劇会でした。普段ソロ観劇がほとんどなので、友人、しかもこんなに大人数で並んで観るのなんて初めてで、わくわく。
みんなヅカ歴は長いものの最近は知らない子ばっかりだなあ…という状態なのに対し、1人の方が今でも遠征する現役ヅカヲタで、幕間にはさっとパンフレットが渡され、見所を教えて頂き、終演後には「あの場面で踊ってた子は誰ですか?」と聞くと即座に「あ、あれは◯◯さんですねー、◯期で、最近新人公演で◯◯役を演ってました」と詳細情報が得られるという、至れり尽くせりの観劇だった…笑

 

グランドホテル

まずはたまきち、トップ就任おめでとうございます。2・3番手だった時代(あるの?)を全然知らなくて、気付いたらすごい若い人がトップになってるー?!という印象だったんだけど(すみません)立ち姿に華があって、他劇場での公演を重ねているからかお披露目には見えない落ち着きぶりだった。年の離れた美女に惹かれる貧乏貴族、似合ってた。
しかし私はBWのオリジナルも宝塚の初演も観てなくて、全く前知識の無い状態で観たのでラストに割と衝撃を受けたよ…。お披露目で死ぬんかい!
後で調べたら初演はサヨナラ公演なんですね。さもありなん。

兎にも角にも、ちゃぴちゃんが素晴らしかった!もう、彼女はどこまで娘役の道を極めてくれるんでしょう。見る度に「こんなに存在感のある人だったっけ」「こんなに綺麗だったっけ」と惚れ惚れするんだけど。今回も良かったなあ〜。ばっちり、往年のバレリーナだった。
アントワネットやエリザベートのように若い時から年齢を重ねるのでなくて、登場時からアラフォーの役を娘役トップが演じるのってかなり珍しいのでは。
歳を重ねたけど美しくて無邪気で自分に正直な芸術家、15も歳下のイケメンに一目惚れされる設定に全く無理がない。すごい。ちゃぴちゃんすごい。最初から最後まで釘付けでした。

あと想像以上に良かったのがオットー役の美弥るりかさん。みやるりさん、1789でも上手くなったなーと思っていたけど今回はほぼ主役でしたね。こちらもかなり年配の役だろうけど、かわいく魅力的に演じていらした。

フラムシェンのわかばちゃんも良かったです。下手すると軽薄で下品にもなりかねない役を、宝塚の娘役像を壊さない範囲で、無鉄砲に憎めない女の子にしていた。なんか一緒にいたらオットーも元気になれそう。

作品としては曲とセットが好みで、本来の演出でも観たいなあと思った。宝塚の本公演は絶対的な主役を作らないといけないから、群像劇に向いていないんだよな…。
初演時のキャストを調べたら豪華すぎてびっくりしたんだけど、トップコンビがオットー&フラムシェンなのね。これはこれでかなり見え方が変わってきそう。そして外部公演のエリザヴェータ役の女優さんが錚々たる面々で、これも気になった…。(草刈民代が演じる往年のバレリーナって、そのまんますぎるでしょ!そしてそれに惚れる伊礼彼方って!観たい!)
エリザヴェータとラファエラの関係はもちろん大好物です。部下が心酔しきった束縛系主従百合よいよね…。
全員が主役だし、全員が脇役でもある、この場所、ハコ自体が真の主役だよ、みたいな群像劇は大好物なのですよね。ホテルという場所も好き。ということでかなり好きな作品でした。
梅芸版も観たフォロワーさんにラストの演出が大幅に変わっていると聞いて、そっちの演出(エリザヴェータが客席降りで薔薇の花を投げながらはけるのを舞台から見守る死んだ男爵)の方が好みな気がしたので、映像化希望…。

ルーセル輪舞曲

ショーを久しぶりに観たので楽しかったです。というか実は、グランドホテルを2幕物だと勘違いしていたので、劇場に着いてからレビューがあることに気付いたのだった…。
こちらはちゃんとお披露目な感じ。死なないし(笑)みんな勢揃いで未来へ向かうぞ〜!みたいな中詰めも多くて華やか。
そしてこちらでも場をかっさらうちゃぴちゃん。どの場面でもちゃぴちゃんばっかり見てしまったよ…。あとお芝居では年配の役をしていた世界の恋人こと華形ひかる氏が本領発揮していたのも懐かしかったです。
幕が開いた瞬間から鎮座していた木馬がずーっと気になっていて、いつ飛ぶんだろう…やっぱりトップが乗るんだろうな…と思っていたら最後までマジでただのオブジェだったのには爆笑しました。ベルばらのトンデモ演出に慣れて脳が麻痺してたわ。
でもさ、パリの場面はともかく思いっきり砂漠の真ん中みたいなシーンでも、大階段になってもあの木馬を置いてる意味はあったのか?!いや宝塚のレビュー演出に意味なんて求めてはいけないんだけど。
あと東京宝塚劇場が久しぶりすぎて、ロケットの時に床が揺れるのを地震?!と思って焦ってしまった…笑
唯一、王道の黒燕尾群舞に娘役をわらわら入れて、上手と下手で全然違う振付を入れてたのはいただけなかった…群舞はどこまでもシンプルでいいの!びしっと決まった黒燕尾が見られたらそれでいいの〜〜。
お披露目の割に主題歌が弱いな、耳に残る曲がないなーというのも思ったけど、宝塚のレビューに曲の良さまで求めてはいけない。グランドホテルの曲が全て良かったし目に楽しかったから十分満足です。新生月組さん、楽しみです。