※大好きなアクセサリーブランドantsallyさんの展示即売会「百展2」に寄せたラブレターです。
誰かが生み出したものにお金を払わせて頂く側の人間だと思っている。私にクリエイティブな才能はないし、何かを作りたいという衝動もない。労働し稼いだお金を好きなものに捧げ、好きなものを楽しみ、それが継続的に生み出される環境を支えることがファンとして生まれた私の使命だと心得ている。
私の周りにはいろんな“生み出す側”の人たちがいて、絵だったり音楽だったり服だったり料理だったり、その人にしか作れないものを作り表現している。私は彼ら彼女らを含めた友人たちを全員尊敬しているけど、頑張ってるなあ素敵だなあと友人として「応援する」のと、「ファンである」ことは自分の中でちょっと違う。
antsallyの作家ありちゃんは、私がファンだと公言しつつ、私をともだちと呼んでくれる人だ。
ありちゃんは唯一無二のセンスと視点を持っていて、素敵な写真に素敵な言葉を添えて公開している。iPhoneでもフィルムカメラでも、ありちゃんの写真は対象への愛で溢れている。恋人が、友達が、おうちが、札幌の街が好きなんだなあと伝わってくる。札幌でありちゃんに撮ってもらった写真は宝物だ。
ありちゃんはべるさんをとても愛している。私がありちゃんを知った頃、ありちゃんはべるさんと遠距離恋愛をしていた。ありちゃんがタンブラーに綴るラブレターは衝撃的で、私はそれを読んで一気にファンになってしまった。それまでそういう恋愛を綴ったSNSのことは意地の悪い捉え方をしていたのに。ありちゃんのタンブラーは、プライベートだけどオープンで、正直で可愛くて、何より読んだ人が絶対にべるさんとありちゃんのことを好きになってしまう読み物だった。読むと幸せな気持ちになるので、私は定期的に読み返している。
(その後べるさんはありちゃんと暮らすために札幌に来て、今は夫婦として支え合って暮らしている。ありちゃんが選び選ばれた人なのだから当然なのだけど、べるさんもとってもとっても素敵な人です。)
ありちゃんは「非日常は嫌い」と言う。日々を楽しく生きているからハプニングはいらない、日常が良いんだと言い切れるのをかっこいいなと思う。私は非日常のために生きているし、平和な日常を愛しつつも、その継続のためになかなか努力ができない。SNS上でありちゃんに私の無限の欲を見られていることが恥ずかしくなることもある。彼女の綴る日々を見ていると幸せな気持ちになるし、自分も日常をもっと大事にしようと思う。
ありちゃんは日々の生活を愛しているけど、カイシャは愛してない。いつだったか「私にしかできない仕事があるのにどうしてカイシャに行かなきゃいけないんだろう」といったことを言っていて、すごい、と思った。私は自分が担当することでプライオリティを上げられるようにしたいとは思っているけど、絶対に私じゃなきゃいけない仕事なんてないと思ってる。でもありちゃんは違う。ありちゃんはゼロから、ありちゃんにしか作れないものを生み出せる人だ。ありちゃんの作ったものじゃなきゃダメだ、って思って待ってる人がたくさんいる人だ。
(ありちゃんはかつて音楽を真剣に、人生の軸として取り組んでいた。私が出会った頃のありちゃんはおそらく「刺繍作家」より「青空教室のドラマー」としての方が認知されていた。彼女らの曲がラジオで流れたりCMで使用されたと聞くたびに、札幌に住んでいてそれを聴けたらどんなにいいだろうと思っていた。私がとても好きな曲、PV貼っておく。 )
ありちゃんは音楽や絵や写真、いろんなものを作ってきたけど、今作っているのは素敵なアクセサリーだ。細やかで繊細で大胆で世界に一つしかないものを毎月たくさん作っている。
ありちゃんのツイッターを見ていると、カイシャから帰ってきて家事をしてへろへろになっていても、必ずその日のノルマをこなしている。カイシャの昼休みにも刺している。それだけでも十分すごいのだが(実質カイシャの方が副業なわけだけど、クリエイティブなダブルワークでこのペースを保っているのは本当にすごい)毎日刺しているから、恐ろしい勢いでクオリティが上がっている。これは贔屓目でなく、市販の刺繍アクセサリーを見ても「ありちゃんの作品の方が細かい…」と思ってしまうくらい、本当に細かくて美しい。デザインもひとつひとつ違って可愛くて格好良い。webショップで毎月即完売なのでほぼ買えないのだけど、写真を見ているだけでも幸せになるのでまあ見てよ。
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刺繍の細かさよ…柄も色味も最高にかわいい。
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パーツの組み合わせも最高にかわいい。かわいい。
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この「いいおんな」っていうシリーズは実在のお酒の名前がついててそれもかわいいんですわ。
ね、全部かわいいでしょ!!??
いつからかありちゃんが「ショップでは先着●個だけ売って、残りはためておいて、100個まとめて展示会をする」と言い出した。ありちゃんの作品はなにせ一つ一つにすごく手間暇がかかっているので、大量生産はできない。それをwebショップも続けながら展示用の100個も作りためるなんて無理じゃないかと思った。でもありちゃんはやってのけたんだよなあ。本当にかっこいいと思う。才能と技術(技術を高める努力を継続できるのももちろん才能)だけじゃなくて進捗管理能力や商売センスもあるんだよな〜。本当にすごい。初回は大盛況に終わり、そして今日から2回目の展示が始まる。札幌に行けない私にも彼女はDMを送ってくれた。
正直、販売数が限られているものは布教したくない。好きな舞台は再演できるくらい売れてほしいが自分がチケット取れないくらい人気にはなって欲しくない。わがままだけどファンってそういうものでしょ。これ以上ありちゃんの作品が人気になって買えなくなるのは困る。でもantsallyは現時点で既に即完売の人気ブランドだし、まじで札幌行きたかったけど百展に私は駆けつけられないし、このブログで宣伝したくらいで倍率が変わるわけではない。
…そして実は初日である今日、すでに友人が朝から並んで私の欲しいものを確保してくれてるんだよね!!!!!(一番重要なところ)ヒャッホウ!!!!かわいこちゃんたちが手元にやってくる!!!だから遠慮なくこのラブレターを公開します。いま札幌にいる幸運な人はみんなありちゃんの作品たちを見に行くがいいよ!そしてありちゃんに会って虜になるがいい!!あー、私だけのイヤリング、楽しみだなー!!!