本もぐもぐ2018/10

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最近読んだもの備忘録。

・小説など

 彼方の友へ

彼方の友へ

彼方の友へ

今年の直木賞候補作。可愛い表紙から想像していたストーリーを良い意味で裏切られた。「友へ、最上のものを」という編集部のモットーと、帯の「友よ、最上のものを」という言葉。たった一文字の違いに滲む重さよ…!伏線を回収しきれていない部分もあったけど、各キャラクターの描写と戦後〜エピローグがとにかく良くて、読後に色々と思い返して切なくなったりそれぞれの人生に思いを馳せたりと良い読書体験ができた。あと同時代が舞台の朝ドラ「まんぷく」を見ているのもあり、視覚的なイメージを膨らませながら読んでた。「はいからさんが通る」とかも近いかな。「乙女の友」のモデルである「少女の友」のことが気になって調べていたらこの作家のモデルはこの人だな、みたいなのもわかってきて、次は川端康成や吉屋信子の作品を読みたいと思ってる。あと資生堂パーラーに行きたくなる!昔の銀座の描写って本当にすてき!

硝子の葦

硝子の葦 (新潮文庫)

硝子の葦 (新潮文庫)

 

北海道に行くタイミングで読みたくなり、夫の本棚から見つけてきて読んだ。先月「ふたりぐらし」を読んでその明るさと暖かさに驚いたものですが、そうそう、こういうのが私の知ってる桜木紫乃だよ!という感じ。そこまでミステリー要素は強くないのだろうけど、私はしっかりミスリードに引っかかってオチに驚くことができた。あと道東の景色に多少なりと馴染みがある状態で読むとより楽しい。

結婚相手は抽選で

結婚相手は抽選で (双葉文庫)

結婚相手は抽選で (双葉文庫)

 読書メーター(登録はしてないけど、読みたい本を探すために見ている)の推薦本でランキングが上がっていたので図書館で借りてみた。と思ったら実写ドラマ化してたんですね。国が導入した新法案で独身男女のお見合い相手が抽選で決められる、という設定は漫画とかでもよく見るなーという感じだけど、「お見合い相手は3回まで断れる」「3回断った人はテロ対策部隊に入隊させられる」というプラスアルファの設定が話を面白くしてたかな。でも映像で見た方が面白そう。

ジャパネスク・リスペクト

ジャパネスク・リスペクト!: 氷室冴子『なんて素敵にジャパネスク』トリビュート集 (コバルト文庫)

ジャパネスク・リスペクト!: 氷室冴子『なんて素敵にジャパネスク』トリビュート集 (コバルト文庫)

氷室冴子先生の没後10年で色々と出版されていたもののひとつ。氷室先生は私の青春なのでほぼ全て買った。リスペクト!はトリビュート集ということで、ジャパネスクにまつわる短編が寄稿されているのだけど、正直「なんて素敵にジャパネスクが読みたい…」と思ってしまった。当たり前だけどやっぱり原作が一番最高に面白い。氷室先生がもういらっしゃらないことが惜しくてたまらない。

文藝別冊 氷室冴子

氷室冴子: 没後10年記念特集 私たちが愛した永遠の青春小説作家 (文藝別冊)

氷室冴子: 没後10年記念特集 私たちが愛した永遠の青春小説作家 (文藝別冊)

  • 作者: 氷室冴子,新井素子,飯田晴子,伊藤亜由美,榎木洋子,榎村寛之,荻原規子,菊地秀行,木村朗子,久美沙織,近藤勝也,嵯峨景子,須賀しのぶ,菅原弘文,高殿円,田中二郎,俵万智,辻村深月,ひかわ玲子,藤田和子,堀井さや夏,三浦佑之,三村美衣,群ようこ,山内直実,柚木麻子,夢枕獏
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/08/28
  • メディア: ムック
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対してこちらはインタビューとエッセイ、未公開の短編がメインで読み応えがあった。似たエピソードが多いといえば多いけど、いろんな方が氷室先生のお人柄について語っているのを読めるのが嬉しい。お亡くなりになった直後はあまりこういう動きがなくて寂しかったので…。私は銀金が一番好きなので、イラストが見られたのも嬉しかった。しかし本当に未完のまま終わってしまったのが惜しい…。

日本人はなぜ無宗教なのか

日本人はなぜ無宗教なのか (ちくま新書)

日本人はなぜ無宗教なのか (ちくま新書)

オウム真理教に関する本を読み漁った先々月から宗教関連への興味は継続中。日本人の宗教観、というより宗教との距離感を歴史や政治と絡めつつわかりやすく解説している本。ムラ社会が協調性命の価値観を生んでいる、とか明治政府の方針で神道の立ち位置が曖昧、みたいな断片的な知識がやっと一本の線で繋がってありがたい。西洋や他地域の宗教観とも比較したいので、世界版を読みたいな。

・漫画

しまなみ誰そ彼

しまなみ誰そ彼 4 (4) (ビッグコミックススペシャル)

しまなみ誰そ彼 4 (4) (ビッグコミックススペシャル)

 

え、もう最終巻…!?とびっくりしつつ。美しいものを読んだ。生き方は人それぞれ、他人を理解した気になってはいけないよ…というメッセージをこれでもかと伝え続ける4冊だったなあ。とにかく情景描写が美しかった。

ルポルタージュ

ルポルタージュ (1) (バーズコミックス)

ルポルタージュ (1) (バーズコミックス)

界隈でかなり話題になっていたので気になっていたのだけど、正直「非恋愛コミューン」設定自体のSF感はそこまで感じず。2巻までしか読んでいないからかな。まだまだわからないことだらけのストーリーなので続きが楽しみ。

いつかティファニーで朝食を 

いつかティファニーで朝食を 12 (BUNCH COMICS)

いつかティファニーで朝食を 12 (BUNCH COMICS)

気付けば4人とも全然違う人生を歩んでいて、いよいよエンディングも近いのかな?と思った12巻。主人公の転職はついにきたかーと感慨深いし、NYで出会った美容師・サチのエピソードがすごく良かった。自由奔放な人だと思ってたので、見た目だけではどんな事情を抱えているかわからないな〜なんて思ったり。漫画だけど。始まった頃はお店紹介&アラサーあるある漫画かと思っていたのに今は普通にストーリーに一喜一憂し楽しんでる。

 

その前に読んだ本たち

www.oukakreuz.com

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