宝塚歌劇月組公演「Eternal Voice 消え残る想い/Grande TAKARAZUKA 110!」を観てきました。なかなか気持ちの整理がつかず、ブログを書くのはやめようかなあとも思ったのだけど、後々の自分のために記録しておきます。この公演が好きだった!という方は読まないでね。
大好きなれいこさん、うみちゃんコンビのサヨナラ公演。号泣する準備はできている!とやる気いっぱいで行ったのですが…正直いうと芝居もショーも好みじゃなかった…。というか、芝居にいたっては宝塚を観てきた25年以上の中でも指折りレベルでつまらなくて、観劇後にちょっと落ち込んだくらい。うううう。大好きな今の月組で観る最後の芝居がこれって…。悲しい。。
うーん。宝塚のオリジナル芝居って当たり外れがかなり激しく、ジェンヌファン目線を差っ引けばなんならハズレの方が多いくらいですが、その中でも今回こんなに「…つまらん!!」と思ってしまったのはなぜだろう。時代に即していないアウトな発言があったり何がやりたいのかわからなかったり…みたいなことはなく、ストーリーも普通に理解できたんだけど…。脚本自体に起伏がなさすぎるというか…ものすごく良い言い方をすれば「芝居の月組だからこそあの淡々としたセリフの応酬ができる」なんだけど…いやそれにしても…。脇のキャラクターが多すぎてそれぞれの個性がないし、場面場面もとっ散らかっているし、盛り上がる場面もないし、なのに所々で笑わせようとしてくるのもずれている。お、面白くなかったよ〜〜。これならトンチキ方向にぶっ飛んでいる方が楽しめた。でも月組生がなんとか盛り上がりを作ろうとしているのが伝わってきて、その努力に泣けたわ…。特にみちるちゃん!!えらい!!彩みちるはいつ見てもプロ!!黒魔術シーンとか何を見せられているんだ…と真顔になってしまったけどあのわけわからん役を最後までやり切っていて偉すぎる。劇団はマジでみちるちゃんに相応のキャリアを用意してあげてほしい。
でも他の役はなんかぼや〜っとしていたな。骨董店と研究所と秘密局と教会とバチカンと…所属が多くてごちゃごちゃしていたわりにストーリー上に大した役割がないし。正直このストーリーなら出演者1/3にして設定スッキリさせてバウホールでやるのがちょうどいいと思う。ていうか全体的にこれミュージカルにする必要あった!?歌である意味を感じる曲がひとつもなかったんだけど。ストプレでいい。でもストプレなら寝たな。
しかし思い返すと私が初めて気を失うほど面白くない…と絶望した公演はロマンスドパリなので、根本的に正塚作品と相性悪いんだろうな。ホテルステラマリスとか愛するには短すぎるとかは好きなんだけどなあ。うう…サヨナラなら愛短がよかた…もういっそロマ劇再演してほしかった…しくしく。
ショーの方は王道レビューで、レビュー110周年と謳っているのでもっと過去レビューにちなんだ場面が多いのかなと想像していたけどわりと新作感。荒城の月をバックに月に帰っていく和装の月城さんの場面が好きでした。雪から月ということでキャリアに重ねているのかな。あと良かったのは初舞台生のロケット(ひさしぶりに見たなあ、音楽学校時代から苦労の多い学年だと思いますが良い舞台人生を歩めますように)、「月」にちなんだ曲メドレー(れこうみだしここでセーラームーンの曲どれか入れても良かったんじゃない!?!?違和感なかったよきっと!!!)黒燕尾の群舞に、れこうみの過去作品の振り付けをミックスしたデュエダン。
芝居が面白くなさすぎたのとサヨナラ公演の後押しで良かったな〜という気持ちにはなったけど、個人的に単体で何回も見たい!という好みな感じではなかったかな。
れこうみの月組はお披露目から作品運が良い(というか、自分の好みに合っている)と感じていたので最後の最後で…まあ、宝塚って一定の確率でこうなったよね…と我に帰ったのでした。好きだった!!って方は水を差してしまってすみません。
しかし久々に最後まで見届けたいと思っていたコンビのサヨナラ公演を生で観られて良かったな。れこうみ、大好きでしたーーー!!!ちなつさん、じゅりちゃんの月組も楽しみです。
あ〜〜やっぱり万華鏡あと100回観たかったしGOATは楽しかったな…(亡霊)