一泊二日で箱根に行きました。旅の相方はウラジオストクや金沢などにも一緒に行ったりこさんことひらりさです。なんだかんだで毎年どこかに旅してるし10年近く2ヶ月に1回は会ってる。
お互い多忙を極めていた先月、「そろそろ今年の旅行をしたいね」「wi-fiのない山奥に篭って本読んでごろごろしたい」と言ってあれこれ検討した結果、移動にそこまで時間をかけずゆっくりできそうな箱根に決定したのでした。
箱根ロマンスカーで箱根湯本へ
りこさんが待ち合わせに現れないのでどきどきしたが
無事に予定通りのロマンスカーに乗車。集合時間を過ぎても既読がつかず心配になったが、タクシーで向かっているらしい @sarirahira と週末旅〜
— 桜花 (@oukakreuz) 2019年10月4日
私も彼女も箱根に電車で行くのが初めてで(実は今年の1月に一緒に夫の車で行ったりはしていた)アクセスのことが全くわからず、最初は東京から新幹線で行こうとしていた。ロマンスカーの方がずっと楽でした。気付けて良かった。
箱根湯本駅で軽くおやつ。
ベーコンポテトの練り物。湯本駅は温泉街!という感じで歩くのが楽しい。温泉饅頭も食べたかったけど、ランチの予定があるため我慢。
箱根湯本からバスでポーラ美術館行きのバスに。
湯本駅〜ポーラ美術館行きのバス(840円)+ポーラ美術館の入館料(1800円)がセットで2400円という謎のお得チケットがバス停で販売されていたので購入しました。しかし調べている時にびっくりしたけど、湯本からポーラ美術館行きのバスは1日3本しか無いのね。車が無いとなかなか難易度高いのだな。
ポーラ美術館で企画展「シンコペーション:世界の巨匠たちと現代アート」を鑑賞
着きました。めちゃよい天気!ガラスが映える。
入り口でバス半券を入館チケットと交換。特典としてモネの睡蓮ポストカードもくれました。え、めっちゃお得なチケットじゃない??
今回の旅の目的はこの企画展。1月に訪れた時に二人ともすっかりポーラ美術館を気に入り再訪したいと思っていたのだけど、ちょうど開催している企画展がとても面白そうだったのだ。
ポーラ美術館の所蔵する近代絵画をメインとした巨匠の作品と、現代作家の作品を"共鳴させる"というテーマのインスタレーション。こちらはマグリットの「前兆」と石塚元太良の氷河を撮影した写真。どちらも見方を変えると違うものが見えてくる形。石塚さんの写真が他にもいくつか並んでいたけど、氷河のシリーズがかなり好きだった。
ちなみにこの日、私が持っていたのもマグリット美術館で買った鳥柄トートバッグでした。マグリット好きなんだ…。
これはアリシア・クワデの「まなざしの間で」という鏡とガラスと真鍮フレームを組み合わせて作られた作品と、ダリの「姿の見えない眠る人、馬、獅子」という絵画。「まなざしの間で」はどこまでが鏡orガラスかわからない、周りを歩いていると思わぬところで自分の姿が見える迷宮のような作品なのだけど、そこにダリの絵画を合わせているの、奇妙に歪んだ世界感が面白い。
たまに自分たちの姿と絵画が同時に見えるポイントがある。
他にも、黒インクで描かれた空想の風景とクールベの岩山の絵がひとつの部屋となっている展示だったり
古今東西の器にマイクを突っ込んで、内部に響く音を鳴らしている「悪魔たち」というインスタレーションなど(このタイトル、すごくよい…)
ゴールドラッシュの遺構を撮影した写真とセザンヌの静物画を「廃墟」という括りで並べるのか…静物=死んでる生き物なんだね pic.twitter.com/zFxMg6rXoy
— 桜花 (@oukakreuz) 2019年10月5日
「ポートレート」という部屋ではセザンヌやピカソ、フジタの作品と共にポートレートを撮影したり
遊歩道では「シェヘラザード」のフルートの音が響く空間的な展示も。このまま神隠しに遭いそうな雰囲気。
とにかく見応えたっぷりで、期待以上に楽しい展示会でした。モネの「睡蓮」やマティスの「リュート」など、普段画像として見慣れていたり、ほんの数ヶ月前に同じ美術館で目にした名作たちが展示方法を変えるだけでこんなに違う見方をできるのか…とキュレーターの力に感動しました。ますますポーラ美術館のファンになっちゃった。
私は現代アートは合うものと合わないものがあって、素人だからかもしれないけど漠然と「感じろ!」と放り出されるものより、なんとなく展示会のテーマが提示されていて理解できるものの方が楽しめる。今回のシンコペーション展は「知っている」ものを新たな「知らない」切り口で見せてくれて、自分の中で最高に楽しめる形でした。いやー本当にどの部屋も楽しかったなあ。これは期間中に行けたらもう一度行きたいくらい。
ランチも美術館内のレストランで、企画展の特別ランチを頂いた。前菜はモネと並べられていたプール展示「クリナメン」っぽい。
デザートもかわいい!食後のお茶をティーポットでいただけるのも嬉しかった。緑の多い景色を眺めながらゆっくりお茶しました。
強羅温泉へ
バスで強羅駅へ。今回調べるまで箱根湯本と強羅がけっこう離れた場所だって知らなかったよ…。強羅からは宿の送迎をお願いしていました。
ゆとりろ庵さんにチェックイン。
旅を計画したのがわりと直前だったので、あまりこだわらず予算内に収まる中で良さそうなところを選んだのだけど、1回3000円の貸切露天利用券がついていてラッキー。
温泉はよいなあ…。そして晴れててよかった!!
そこまで重視していなかったお食事も美味しくて量もちょうど良くて満足でした。
先月りこさんとごはん食べながら「我々に必要なのはデジタルデトックスや!仕事を忘れて山奥の温泉に行って本でも読もう!」と言って企画した旅なのにしっかりWi-Fi完備の宿を予約し2人無言でインターネットしてる
— 桜花 (@oukakreuz) 2019年10月5日
今日というかずっと仕事と人生と文化の話をしてるな pic.twitter.com/oqIfCFfU3A
— 桜花 (@oukakreuz) 2019年10月5日
あとはひたすらだらだらとしていた。最高。普段、温泉に行っても日中はあれこれと予定を入れがちなので、チェックインしてからひたすら何もしないをできるのよかった…。まあデジタルデトックスはできませんでしたが。翌日は別のアート施設にゆきます。つづく。