最近読んだものについて。
・漫画
よつばと!新刊ペースをどんどん早く感じるようになってきた。歳かな。今回も可愛いです。初めての東京に行く行程、普段食べない場所に行こうとホテルビュッフェに参戦する回が好きだな。おひめさまになりたいお年頃のよつばも可愛い。
ずっと言ってますが本当に面白さが失速しない。マーレ編に入ってからますます目が離せない。アニメ終わってから原作離れてる人、みんな戻ってきてー。
マーレ編は故郷組の過去を描くことでライナーとエレンが表裏一体である、ということをゴリゴリと突きつけてきて、本当にきつい。一方的な侵略者で意思疎通のできない巨人という絶対的な敵と戦っていた頃の方がずっと良かった、と思わされるくらい、正義がどこにも存在しない戦いはきつい。あらかたの謎が明かされ伏線が回収され風呂敷が畳まれていく段階に入っているのはわかるけど、この話をどこに落とし込むつもりなのか本当に楽しみ。
現在kindleで1巻無料です。文学的な少女漫画が好きな人、ぜひ読んでください!!!
久しぶりに読んだら面白くてうっかり全巻ポチってしまった。「小公女」をベースにした未来SF、なのだけど舞台がロンドンなので価値観や会話がクラシカルなのが好み。あちこちで出てくる未来設定とのギャップが面白い。小公女自体のファンなのでオチは名前の時点でわりと見えていたのだけど、それでも十分に驚かされたりときめいたりさせて頂いた。寄宿学校の生徒たちのキャラクターも一人一人がすごく魅力的。後日譚にじーんとくる。海野先生のプロットは良いなあ。毎話のマザーグースとの絡め方や、王女の品位を納得させる描き方がさすがだなという感じ。
実写化ということで初めて読んだ。これは、実写になった方が奥行きが出て面白くなりそうな漫画だなー。といいつつ結局ドラマを見ていないんですが。すみません。打ち切りになってしまって残念、と作者本人が書いているけど、結構ぶつ切りなのが勿体無いなと思う。設定上では色々なエピソードがありそうなのに。
現在最も恐ろしい漫画の一つだと思っている1122新刊。「家族と上手くいかなかった人間にとって、こういう人がパートナーになると生きやすくなるよなあ、外で恋愛されていても家族として失いたくはないよな」と納得できるおとやんの魅力が描かれていた2巻に対し、普通にクズじゃね?という言動が増えたり、いちこなりの発散があったことで、読んでいてもそんなにしんどくなかった。しかしあまりにも気になる引きになっているので次巻がこわいです。
ママレード・ボーイ little 1 (マーガレットコミックス)
- 作者: 吉住渉
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/11/25
- メディア: コミック
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以前、「人気漫画が連載終了から数年越しに続編連載、みたいなやつは蛇足的な感じになってしまってあまり好きでない」というようなことを書いたけど、綺麗に完結した漫画ほどそう思う。短編は嬉しいんだけど、それが長期連載になってしまうとやっぱり冗長な気がしてしまうんだな。ママレの次世代編はなんとなく追っているんですが、作者本人が作品ファン向けの同窓会、蛇足として書いていると公言しているし、ママレ自体が設定がぶっ飛んだ漫画だったのでまあ原作の良さを壊すというほどでもないし、懐かしい感じを楽しむ漫画だよな…。みんな可愛いし。どれだけ狭い世間の中で生きてるねん、登場人物がみんなして親世代と繋がりすぎでしょ、とかつっこむのは野暮。。
目的不明、正体不明の人類を襲撃する敵「蝶」を撃退するAI「アダム」とその運用チームの戦闘を描いた近未来SF。話の根幹である「蝶」の目的や「アダム」の正体、みたいなところはわりと予想の範囲内で、ふむふむこういう設定の漫画によくあるシンギュラリティや地球における人類の害悪性についての話だね、と思っていたのだけど、この話をコミックス4冊で畳んできたのにはかなりびっくりした。10巻完結くらいの内容量なのに。人間ドラマを入れつつ不要なものの削ぎ落とし方がすごい。あと、こういう作品にしては珍しく後味がとても良い、人類に優しい視点のラストでそれも良かった。
・小説
短編集でさらっと読めた。1ページだけの短編みたいなのもある。山内マリコ=女の鬱屈を書く人というイメージだったので、男性主人公ばかりの小説は新鮮だった。ただどうしても「山内マリコ作品に出てくる女性が相手をしていそうな男性」(伝わるかなこのニュアンス…)という感じがする。結婚観とか、女性側から見て「視野が狭く、わかってない」男性の話はよく聞くし確かにリアルなのかもしれないけど、男の人ってそんなに単純なものかな、みたいな疑問もある。サラリーマンを1日で辞めた俳優の話が良かった。
・他
結構長い間、図書館で予約待ちだった。人気なんだなあ。鈴木さんの他のルポなどでもよく目にしていた、水商売・風俗で出会ったおじさん達の生態を面白おかしく分析している。面白いし、こんな人本当にいるの?みたいな興味も湧くんだけど、キャバ嬢と風俗嬢の愚痴ネタ垢を読んでる感じというか、一気に読むには濃すぎてウッとなる。そういうお店にいる男性が世の男性達の一部でしかない、ということを差し引いても、やはり「職場や家庭で見せる姿とは別の姿をさらけ出すために夜の店に行く」という側面はあるはずで、日中接している男性達にもこういう要素はあるのかもな、というのが安易に想像できてしまうのがちょっとしんどい。こうやってネタにして笑える彼女達は強いし、しみじみすごい仕事だなと思う。