4月に見た・読んだ印象的だったものたち。
舞台
next to normal（韓国）
韓国遠征してきたー！！大好きなN2Nオリジナル演出を素晴らしいキャストで観られて最高でした。
映画
パスト ライブス/再会
過去を振り返る男と常に前を向いてる女。「初恋の人との再会」というあらすじから想像していなかったくらい、「移民のアイデンティティ」の話だった。移民にとっての母国ってもはや前世なんだな…とタイトルに納得。過去の恋愛をどうこうというより「選ばなかった人生、こうなっていたかもしれない自分」を切なく振り返る気持ち、捨てたものがあるから手に入るものもある、と伝わってくるラストがとっても良かった。ソウルからNYに会いにくるヘソンが、”元恋人”ではなく"初恋の人"であり、かつ幼い頃に別れたきりではなく数年後にSkype（懐かしい！）でいい感じになっていた経緯もある、という設定が非常に良い。そしてノラの現夫の、韓国人男性と真逆の魅力を感じるキャラクターも良い。最後彼女が泣いてる理由をしっかりわかっている感じが…彼女が人生を共に進む人はこの人なんだなとわかる。とにかく脚本と、映像が美しい映画だった。どの場面を切り取っても絵になって綺麗。美しい思い出を美しいままに、イミョン（縁）に導かれるままに。
ドラマ
虎に翼
めちゃくちゃ面白い！！！！大ハマりして数年ぶりに朝ドラを毎日見る生活。毎話毎話面白すぎるし3日に一回くらい泣いている。というかもうOP映像だけで泣ける。日本で働いている全女性に見てほしい。私は在宅勤務中に昼の再放送で見ることが多いのですが、「こうやって仕事だる〜とか言いながら働けるのはこうやって戦ってきてくれた先人たちのおかげなのだ…」と姿勢を正しています。本当に素晴らしい脚本だよ…。女は素直にしなやかにしたたかに、が未だ王道である朝ドラですごい革命作では？キャストもとても良い〜猪爪一家も同級生たちもみんな大好き〜！重い裁判シーンで芸人さんが多用されていたり猪爪劇場が入るのもバランスが良い〜。
開始して1ヶ月しか経っていないとは思えないくらい濃厚で、言及したいことがいっぱい。女子部に入るまでのはるさんの名言オンパレード（号泣）、よねさんの過去の描き方の見事さ、裁判劇の脚色、梅子さんのギュッとなる話、花江ちゃんかわいいよお、数々のスン…顔シーン、花岡と轟（好）、あ〜〜こんなに面白いのにまだ序盤だなんてこれからどうなってしまうんだ…。
ついにNHKオンデマンドにも入ってしまったので合間を縫って他の見たかったものも見よう〜。光る君も飛び飛びで見ているので追いかけます。
小説
トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー
友人が昨年一番面白かった小説にあげていたので気になっていた小説。おおおおもしろかったああああ。幼少期から一切ゲームをやってきていない私でも作中に出てくる全てのゲームに胸が高鳴りわくわくした。もちろんセイディとサムの男女バディ物、天才が唯一無二のパートナーを得る物語としてもとても面白いのだけど、私はマークスが好きすぎて（こういう天才のサポートを買って出る秀才が好きなんだよう…）某章は理不尽さに泣いた。ううう。
嘘つきジェンガ
あらすじを見て絶対に性悪の方の辻村深月だと思っていたのに意外にも善の方だった。私は辻村さんの「噛み合わない会話と、ある過去について」がトラウマ級に苦手なので全然救いがある話たちで優しい！よかった！！受験詐欺の話の中受解像度があまりに高くてリアルでしたわ…。
人文
なぜ働いていると本が読めなくなるのか
友人・三宅香帆さんの初新書。連載時から読んでいたのだけど、日本の労働史と読書史を振り返る大作で本当に面白いです。膨大な参考文献に頭が下がる。みんな働きすぎるのをやめよう、無駄な本をたくさん読もう…。
私はわりと労働しながら本が読めている方（日本人の平均と呼ばれる冊数よりは読んでいるらしいので）だけど、ビジネスの場で「読んでおいた方がいい」といわれるような本はそんなに読めておらず自己啓発系の本もわりと苦手（というか、人生で迷ったり悩んだりしていることの答えを実用書に求めていなくて、物語かノンフィクションからしか影響を受けない人間なのかも…）だから気負わず細々と続けられているのかもしれない。好きなものだけ読んでて本好きと言っていいのかな〜という不安も肯定してもらえたような本でした。
ちなみに三宅ちゃんとこの本の発売直後に一緒に韓国に行ったのだけど、まじでずっと本読んでるか仕事していてなるほどあの読書量はこうやって保たれているのね…と納得しました。
自己啓発
DIE WITH ZERO
限りある時間の使い方
週間日記でもちょっと触れた2冊。「お金を貯めることばかり考えず、むしろ有益なことに使い切って死のう」というお金の本と「効率だけを追わずに人生で本当に必要なことに時間を使おう」という時間の本（超要約）ですが、どちらも「そうだなあ（そうやって生きている）」という感想になってしまった。コト消費好きのオタク、人生の真理に自力で辿り着いていたのかもしれん。あ、でも子どもとの過ごし方については含蓄があり、きっと自分もいずれ後悔するんだろうなあ…と反省。
漫画
結婚商売
私がここ何年間も毎週楽しみにしていたウェブ漫画が（無料公開ベースで）完結したんですよおおおお！！！結婚商売、本当に本当に大好きで韓国のネタバレサイトを翻訳かけて読んだりしていたんだけど（オタク）ちゃんと最後まで見届けられて…よかった…。お話もキャラクターも絵も麗しいのでぜひ読んでください。
しかし国内では全年齢版しか読めないのでR18版もどこかで読ませてほしい。あと紙というか電子書籍にまとめてほしいな〜。私はLINE漫画で読んでいたのですが、できるだけサービスを統一したくて…。
夜明けの唄
広告で好きな気配がする…！とポチって最新刊まで一気読み。めちゃくちゃ好きな世界観とキャラと絵だった〜！そしてあの、広告を見た時点から私が10年ほど前にズブズブにハマっていた某二次創作カップリングの波動を感じていたんですが読み進めていて確信に変わり、ぐぐったら同じことを言ってる方が多くいて謎の感慨深さがあった…いやネガティブなことは全く思わず、作者の好きの核が貫かれていることへの嬉しさというか…。とにかくファンタジー/SF作品としてとっても面白かったし続きも楽しみ！出会えてハッピー！！
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