宝塚月組・月城かなとさんと海乃美月さんのプレさよならコンサート「G.O.A.T」を見てきたので感想メモです。内容のネタバレあり。
幕間なし100分のコンサート。宝塚の外箱、しかもお芝居以外を見るの久しぶり！ていうか梅芸もめちゃくちゃ久しぶりでテンション上がる。やっぱり見やすくて良い劇場だなあ。
開演前から前方にカウントダウン映像がうつり出演者たちの声が流れてきてわくわく。幕が開いてもしばらく映像で、あれ？と思っていたら、カメラで客席が映すリアルタイム演出。なかなか本格的なマジックで瞬間移動したり、客席降りが何度もあったり、客席を飽きさせない、サプライズが盛りだくさんなコンサートでした。
冒頭は月城かなとの歴史を振り返るコーナー。れいこさんになってからの月組は映像も含めるとほぼ見ているので小ネタも大体わかって楽しかった！
・愛するハンサムガイが大活躍して嬉しい。花のハンサムガイ！帰ってきたハンサムガイ！
・過去歌パートでポッキー巡査から始まるの、わかってるわ〜。トップになる前の"月組のれいこさん"を象徴する役だと思っている。
・おだちん剣心と戦う蒼紫！！れいこさんを「すごい顔と立ち姿が好みの人がいる！！と」認識したのが雪組るろ剣だった。一瞬で眼光が鋭くなって客席もひゃ〜と沸いてた。
・エリザベートから「キッチュ」やっぱり盛り上がる曲だな。
・娘役でキュートにミー＆マイの「顎で受けなさい」、そして”Apasionado!!”がー！！かっっこよかった！！アパッショナードはアサコさんverの印象が強くて、月組の代表ショーの一つだな〜と思う。（ゆうひさんもやってますが）
・そしてそして、れこうみで「私のヴァンパイア」！！！！ｷﾞｴｴｴｴ！！！え、なんで！？なんでこの2人で！？初舞台とかだっけ！？と思わず調べたけど違った。月組の代表的な公演として入っていたということかな。「薔薇の封印」もうめちゃくちゃ大好きで劇場に通ったしCDも繰り返し聴いていたので（恐ろしいことにもう20年前の公演である）お二人で聴けて感激でした。ていうか似合う、似合うよ〜やってほしかったよ〜でも今聴けて成仏や…。
・2人の始まりである"Dream Chaser"聴いてじんわり。
芝居というかコントコーナーは学園パロ。宝塚のこういうコントは寒くなるから苦手なんだよな…と思っていたけどさすが月組、どんどん爆笑ネタを投げ込んでくる。幕が開いた時点で面白い。教室セットが小ネタだらけで最高でした。風間くんの書道…黒板の「鳳月さんしか勝たん」の文字…。風間くんの名前読めないネタ、ベタなのに最後の回収まで含めて面白すぎたよ。難読ネーム多いな月組。客席参加型の演出で客側がノリノリで、これは振られたら乗るやろうという関西人精神を見たね。
ただ制服の女性と教師男性のエロティックな雰囲気や、外国人が片言で話す…みたいなネタの入れ方は「内輪のコンサートだから許される？けど、令和の芝居ではアウトだよな〜」と感じた。古さを感じる…。
MCタイムではれいこさんの大人で穏やかなトークが心地よかった。お稽古場の裏話というネタでのトークも微笑ましい。からのアコースティックコーナー。おだちんが「リメンバーミー」、ちなつさんが"Your Song"、れいこさんが「空も飛べるはず」とジャンルの違う選曲をされていて、それぞれ声質やキャラクターにぴったり合っていてすごく良かった。歌うまな3人をじっくり堪能できて良かったなー。
王道ショーっぽい場面だと、雪の中で迷う男性（礼華さんソロ？→途中でれいこさん）と白い衣装の娘役たちの群舞がすごく好みだった。フォーメーションが美しい振り付けで素敵！！と思ったら乃木坂の「インフルエンサー」とか振り付けされている方らしい。めっちゃいい。今回、全体的に男役/娘役で分かれた群舞が多くてときめきました。あとラテンの場面でうみちゃんの真っ赤に広がるお衣装がすてきだったな。
「グランドホテル」の"Bonjour,Amour"やれいこさん「愛はるかに」があり「シングシングシング」でこれでラストかなと思いきや、ソロの「銀の龍の背に乗って」まさかの選曲でしたがれいこさん×中島みゆき、めちゃくちゃ合うなー。辰年にちなんだ選曲だったそうです。
プレさよならでお二人の歴史を振り返りつつ、月組の受け継いできたもの・引き継ぎたいものが伝わるような選曲。そして歌とダンスだけでなくコントやマジックなどなど、今の月組ができるいろいろなものを見せよう、幅を広げようという気持ちが伝わってくるコンサートでした。れいこさんがご自身の言葉で語りかけてくれる場面が多くて嬉しかったなー。参加できて良かった。今の月組さんが大好きなので、最後まで見届けたいです。
